毒性学
毒性学で基本となるのは用量相関性あるいは用量依存性の概念である。これは投与(服用)する量に応じて毒性の強さあるいは種類が異なることを意味する。具体的には、ある程度(閾値、しきい値)以下の用量では毒性が現れず(後述のように例外もあるが)、またそれより多い用量では用量が増すほど毒性が強くなる。 俗に「ある物質が毒になるか薬になるかはそれを用いる量による」といわれるものである。また、存在量が少な過ぎても悪影響が現れることもある。
普通は閾値以下の用量では毒性が現れないとされる。ただし、発がんイニシエーター(下記)はこの閾値が求められない、つまりごく微量でも発がん影響が完全に0にはならないと考えられている(これについては正しくないという報告もあり議論が多いが、発がん物質の規制の立場からは一応そう考えられている)。
また直接でなく間接的に毒性を現す物質も多い。たとえばアセトアミノフェンは肝臓の酵素(シトクロムP450など)で代謝されて毒性を示すが、酵素には遺伝的な多様性(多型)があるため毒性に個体差が出ることもある。さらにある物質が酵素の活性を誘導したり逆に阻害したりするため、ほかの物質との組み合わせにより毒性が現れるような場合もある。このようなことも毒性学の重要な問題である。

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